長崎県佐世保市の静かな通りに、ひっそりと佇む「金﨑靴修理屋」。
2015年9月にオープンし、今年で10周年を迎えるこの店は“まちの修理屋さん”として、地域の人々に愛され続けています。
そのはじまりは、店主の祖父母の「佐世保には、靴を直してくれるところがないのよ」という一言。
福岡で修理職人としての経験を積んでいた店主は、その言葉に背中を押され、佐世保で店を開く決意をしました。
靴の物語を、もう一度歩き出させる
「靴って、ただの道具じゃなくて、その人の人生や記憶が詰まっているものだと思うんです。」
そう語る店主が大切にしているのは、靴にまつわる物語。
“ここで買った”
“プレゼントでもらった”
“貯金してやっと買えた”
そんな思い出を大事にしながら、また長く履けるように、心を込めて手を加えていきます。
来店客は、高校生から90代のおじいちゃん・おばあちゃんまで実に幅広く、誰にとっても“気軽に頼れる場所”であり続けたいというのが店主の願いです。
あらゆる革製品に対応する、職人の技
金﨑靴修理屋の魅力は、その修理の幅広さにあります。
革靴はもちろん、スニーカー、パンプス、ローファーなど、靴の種類を問わず対応。
かかと交換、つま先補強、靴底の全交換、中敷き交換、靴磨き、すべり止め加工、ヒールの巻き革交換など、きめ細かな修理メニューがそろっています。
さらに、バッグや財布、ベルトなどの革小物も修理可能。
バッグの金具交換や持ち手交換、ファスナーの不調、内張りの交換、ほつれの縫い直しまで、革製品に関する困りごとに幅広く応じてくれます。
とくに注目したいのが、「染め直し・染め替えサービス」。
色あせたバッグや靴の色を塗り直したり、思いきって別のカラーにチェンジしたりと、リメイク感覚で楽しめるのが魅力。
色のはげた部分を補修するだけでなく、大胆なカラーチェンジもできる、他ではなかなか出会えないサービスです。
「長く履きたい」その気持ちに寄り添う
日常的に多い修理は、かかとやつま先のゴム交換、中敷き交換などの消耗部の補修。
新品の靴を購入したタイミングでソールを補強する方も多く、これにより靴の寿命が格段に延びるのだそう。
修理期間は内容によって異なり、簡単なもので当日仕上げ、複雑な修理では1ヶ月ほどかかることも。
完成した品を受け取った時の「また履ける!」というお客様の笑顔が、店主にとって何よりのやりがいです。
SNS発信で、次の世代にも伝えたい
InstagramとFacebookでは、修理前後のビフォーアフターや日々の作業風景を発信。
「若い方たちにも、もっと気軽に修理を楽しんでもらえたら嬉しいですね」と笑顔で話します。
「この店を長く続けること。それが今も変わらない一番の目標です。」
“物を大切に使う”という価値観が、少しずつ見直され始めている今。
金﨑靴修理屋は、そんな時代の風にそっと寄り添いながら、今日もまた誰かの靴を直しています。
店舗情報
店 名:金﨑靴修理屋
住 所:長崎県佐世保市松川町1−13
電話番号:0956-76-7491
営業時間:10時~19時
定休日 :日・祝
Instagram:こちら
ホームページ:こちら
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