大分県臼杵市の「FAVeUR!kitchen」は、JR熊崎駅から車で3分ほどの場所にあります。
白くて小さなお店で提供しているのは、なんとジビエバーガー。
ジビエ料理はハードルが高いイメージがありましたが、バーガーになると途端に親近感がわきます。
手軽にジビエが味わえるなんて、一体どんなメニューなのでしょうか?
早速、「FAVeUR!kitchen」の店主にお話を伺ってきました。
ジビエのペットフードも人気商品
「ハンターが本気で作ったジビエバーガーのお店」と、うたっている「FAVeUR!kitchen」。
実は店主とその奥様は、狩猟経験があるのだそう。
奥様はお店が忙しくて鉄砲を返納したそうですが、店主はまだまだ現役。
自分で獲ったイノシシやシカの肉を、ペットフードにして販売しています。
「人が食べるものは、それに適した加工場や保健所の許可が必要です。近い将来、それを実現したいと思っていますが、まずはペットフードとして商品化しました」
そう語る店主がジビエのペットフードを扱う店「FAVeUR!」を開いたのは、2020年のこと。
その2年後に、衛生管理などの基準をクリアしたジビエを仕入れて「FAVeUR!kitchen」をオープンしました。
こだわりのバーガーでジビエの魅力を伝える
ハンターになって7~8年が経つという店主。
きっかけは、ハンターの知人からもらった猪肉でした。
「これがすごくおいしくて、自分もやってみたいと思い狩猟に挑戦しました。この味をもっとたくさんの人に知ってほしいと思い、今の店をスタートしたんです」
そんな「FAVeUR!kitchen」で提供するバーガーのパティは、シカとイノシシの2種類。
店主いわく、「シカの方がクセが強く、スパイスを練り込んでいます。よりジビエ感を味わいたい人にオススメです」とのこと。
そしてイノシシは、豚の原種でありながら味は牛肉に近いと言います。
「何も言わずに食べたらビーフ100%だと思う人も多いと思います」と言って、店主は笑顔を浮かべます。
どちらもサッパリとしていて、パクパクと食べられるおいしさ。
チーズやハラペーニョなどのトッピングもできるので、好みに合わせてアレンジも楽しめます。
セットで食べたいサイドメニューも充実!
バーガー以外には、「しし肉まん」や「猪肉ちまき」も人気のメニュー。
味わい深い「季節のスープ」は、臼杵市が認証したオーガニックの「ほんまもん農産物」を使用。
カボチャやジャガイモ、ニンジンなど、旬の野菜を煮込んでコクのある一杯に仕上げています。
ほかにも、最近ではカレーの販売をスタート。
春夏はスパイスもみじカレー、秋冬は欧風ボタンカレーと、季節によって違う味が楽しめます。
ジビエバーガーは注文を受けてから焼き上げるため、10~15分ほど待ち時間があるそう。
待っている間にソフトドリンクやソフトクリームを注文する人も多いそうです。
また、「FAVeUR!kitchen」はドライブスルーにも対応。
車から降りることなく購入できるので、気軽に立ち寄りたくなるお店です。
栄養満点の天然食材
最近はジビエの魅力が知られてきましたが、以前は「匂いやクセが気になる」と敬遠する人が多い食材でした。
今でも「子どもの頃、近所のおじさんにもらったけど臭くて食べられなかった」という人も少なくありません。
でも実は、栄養価が高くとてもヘルシーなお肉なんです。
農林水産省のホームページには、シカ肉は牛肉と比べて高タンパクで低脂質、鉄分が豊富を書かれているほか、イノシシ肉は豚肉よりも鉄分が約4倍、ビタミンB12が約3倍と記載されています。
「FAVeUR!kitchen」の店主も、「野山を駆け回る野生動物は、筋肉質で肉の味が強いのが特徴。本来の肉の味を楽しむことのできる“自然からの贈り物”なんです」と語ります。
自然の恵みに感謝していただく
そんな店主がハンターとして心がけているのは、不必要に捕獲しないこと。
いただいた命を無駄にすることなく、価値あるものとして多くの人に伝えていきたいと考えています。
だからこそ店名も、フランス語で「恵み、恩恵」を意味する「FAVeUR」と名付けました。
自然からの恵みをおいしく味わい、命そのものへの感謝に気づかせてくれる「FAVeUR!kitchen」。
ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
POINT■店舗情報
店名:FAVeUR!kitchen
住所:大分県臼杵市江無田222ー1
Googleマップ:こちら
電話番号:050-8887-2016
営業時間:11時~17時(月曜は15時まで)
定休日:火~木曜+不定休
Instagram:こちら
ペットフードのHP:こちら
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