五島の海風が心地よく吹く街角に、2024年11月、とびきりあたたかなお店「喫茶&かふぇ よっこら処」がオープンしました。
扉を開けると、ふわりとコーヒーの香りと笑い声が広がる。
ここは、子どもから高齢の方まで、誰もがほっとひと息つける、地域の“ひと息処”です。
オープンのきっかけは、オーナーが行政で働いていた頃に耳にした、地域の声でした。
「気軽に立ち寄って、おしゃべりしながらコーヒーを飲める場所がないのよ」と話していた高齢の方。
仕事で帰りが遅い両親を待ちながら、ひとりで過ごす子どもたち。
家事や育児に追われるママたちも、少し肩の力を抜ける場所を必要としていました。
「それなら、自分でつくろう」と始まった“よっこら処”。
店名には、「よっこらしょ」と腰を下ろすあの瞬間の、ほっとする気持ちを込めています。
どんな日でも、元気に暮らしていけるように。そんな願いが込められています。
レトロな喫茶と、ぬくもりのキッズスペース
よっこら処は、訪れるお客様によってさまざまな過ごし方ができます。
昭和の喫茶店を思わせる、レトロな雰囲気のグリーンの壁が印象的な空間。
年配の方がふらりと立ち寄って、コーヒーを一杯飲んで帰れるような、落ち着いた空間となっています。
「“今日は天気がいいですね”“しばらくお見かけしませんでしたが、どうされてましたか?”と、おせっかいなくらいに声をかけます」と笑うオーナー。
また、白い壁とフローリングが明るい印象のキッズスペース付きの空間も用意。
おままごとやチョロQ、レンジャー系のおもちゃ、絵本は20冊以上そろっており、お子さまも楽しく過ごせる工夫がたくさん。
おむつ替えマットや授乳室、子ども用エプロンまで完備されており、ママも安心して利用できます◎
日替わりが楽しみになる、地元の“きまぐれ定食”
平日限定の「きまぐれ定食」は、思わず「今日は何が出るのかな?」と楽しみになる人気メニューです。
近所の八百屋さんやお肉屋さんから仕入れた食材を使い、地産地消にこだわった家庭的なランチ。
メインは煮込みハンバーグや魚のムニエル、アジフライなど、栄養バランスもばっちり。
具だくさんのスープと、サラダ、ごはん、メインがセットになっています。
ビーフカレーは、近所のお肉屋さんの五島牛を使用し、ソースを加えてコク深く仕上げた本格派。
ナポリタンは昔ながらの喫茶店を思わせる太めの麺で、2種類のケチャップを使い、懐かしい味わいに仕上げています。
お子さま向けには、ナポリタンやハンバーグ、エビフライ、フライドポテト、おにぎり、ミニゼリーがセットになったキッズプレート(500円)も用意されています。未就学児にはジュース1杯が無料という嬉しいサービスも。
そのほかにも、ワッフル(チョコ・ベリー)や、チーズ・卵・ウインナー入りのホットサンド、そしてハンドドリップで淹れる本格コーヒーも人気です。
豆は酸味控えめでコクのあるものを使用し、注文を受けてから挽いています。
価格は350円と良心的で、「これだけは値上げしません」と話すオーナーのこだわりが光ります。
喫茶店らしいクリームソーダも3種類(メロン・ブルーハワイ・いちご)あり、彩り豊かな一杯が楽しめますよ。
「ここに来れば、なんとかなる」そんな安心感を
放課後には、学校帰りの子どもたちが宿題を広げ、アイスを食べながらにぎやかに過ごしています。
久しぶりに来店したおばあちゃんとスタッフが近況を語り合う姿も。最近では、「SNSで見て気になって来ました」という姿も見られるようになりました。
さらに、オーナーは別でひとり親家庭や子どもたちの支援活動にも力を入れており、フードロス対策のためのフードバンクも設置。
「もったいない」を「ありがとう」に変える取り組みを行っています。
店の内装づくりには、地元の小学生や地域の方々も参加。まさに“みんなでつくった居場所”です。
日々の暮らしの中で、少し疲れたとき、「よっこらしょ」と腰を下ろしたくなる場所がある。
コーヒーと、やさしさと、誰かの気配に包まれて。
「喫茶&かふぇ よっこら処」は、今日も静かに、あたたかく、扉を開いています。
店舗情報
店 名:喫茶&かふぇ よっこら処
住 所:長崎県五島市富江町富江221
営業時間:11時~16時(L.O15時半)
定休日 :水曜
Instagram:こちら
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