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2023年秋のクラウドファンディングを機にスタートした、オンラインショップ「スールラテール」さん。
福井県を拠点に、“ためになる生活”をテーマにした雑貨やコスメをセレクトしながら、モノを選ぶ楽しさだけでなく、その先にある作り手の想いや環境への優しさも一緒に届けてくれます。
廃棄野菜が生まれ変わる!「石の精霊」が教えてくれる“優しさ”
「スールラテール」さんを代表する商品が、廃棄されるはずだった野菜や果物を練り込んだハンドメイド作品「石の精霊」です。
素材本来の優しい色合いを活かした、まん丸なフォルムと愛らしい表情が特徴的。
ほっぺたには本物のリップが使われており、一つひとつ表情が異なる個性豊かな石の精霊たちは、見ているだけで心が温かくなります。
この石の精霊が生まれたきっかけは、店主が学生時代に仙台で出会った枝豆農家さんとの会話だったそうです。
マルシェで朝採れの枝豆を販売していた農家さんが、「本当は9袋あったのに6袋分は黒ずんで捨てるしかなかった。これだけしかなくてごめんね」と謝る姿を見て、頑張りが報われない現状に心を痛めたそうです。

廃棄されてしまうニンジン
「食べ物は賞味期限があるから、結局捨てることになる。だったら食べ物ではない形で何か作れないか」
そう思い立ち、宮城県川崎町で有機にんじんを栽培する農家さんのもとに通いながら、廃棄される規格外にんじんの活用方法を模索し始めました。
店主は文学部出身ながら、理系の研究室の教授に頼み込んで研究室を借り、にんじんや大根の繊維だけを使った野菜の紙作りに挑戦。

にんじん100%の紙
何度も失敗を重ね、右往左往しながらも、少しずつ、少しずつ、形にしていきました。
そうして試行錯誤の末に生まれたのが、「石の精霊」でした。
「石の精霊」は、野菜づくりに励むおばあちゃんをそっと見守る、小さな心優しい存在。
畑が荒らされず、作物がすくすく育ちますように——
そんな願いを込めて、両手を合わせたポーズをしているものが多くあります。
石の精霊の誕生ストーリーは、こちらからご覧ください。
同じ種類の野菜を使っても、農家さんによって色味が違うという面白さもあるそうで、お部屋のインテリアやショップカードを差し込む小物入れ、一輪挿しなど、様々な使い方ができます。
日常を彩るエシカルな選択。プラフリー製品と海洋プラスチックの再生
「スールラテール」さんでは、日常生活をより環境に優しくする商品も豊富に取り揃えています。
「エコだけを理由に買ってほしいわけではないんです」と店主。
サステナブルでいながらも、きちんと結果を出すことのできる商品をピックアップしているそうです。
おすすめは「サンゴに優しい日焼け止め」。
一般的な日焼け止めに含まれる、サンゴを傷つけ白化させてしまう成分を使用していないため、自然にも人にも優しい製品です。
赤ちゃんから大人まで使うことができ、石鹸で落とせるという手軽さも魅力。
さらに、売り上げの一部は沖縄の「サンゴ移植活動」へ寄付されています。
他にもギリシャ産のヘチマたわし、ミツロウのラップ、ガラ紡の靴下・ニットパンツといったアイテムが充実しています。
無添加の固形石鹸や固形シャンプーも人気を集めているとのこと。
シンプルで洗練されたデザインが暮らしに馴染むのも魅力です。
固形シャンプーは「蛇口をひねれば水が出てくるのに、わざわざシャンプーを液体にしてプラスチック容器に入れる必要はないのではないか?」という発想からニュージーランドで誕生した商品なんだとか。
必要成分を濃縮するというシンプルな方法でプラスチックパッケージを削減し、環境に配慮しながらも品質の高さを保っています。
そして、海洋プラスチックを活かしたハンドメイドピアスも華やかで注目されているとのこと。
海岸で回収した海洋プラスチックを洗浄して加工したものだそうで、ラメや貝殻のかけらも入った、カラフルでキラキラと美しいピアスは一点ものの魅力があります。
環境問題について考えるとき、どうしてもネガティブな感情に引きずられがちです。
しかし、「スールラテール」さんで販売する商品はどれも作り手の愛が詰まっており、日常の小さな選択が世界を変える可能性を教えてくれます。
作り手とお客様を結ぶ「スールラテール」の使命

古民家coco-Rinの仲間たち
「スールラテール」さんの大きな特徴は、単に商品を販売するだけではなく、「作り手とお客様を繋ぐ架け橋」としての役割を大切にしていること。
店主自身が農家さんや作り手の話を聞き、どういう思いでプロダクトが作られたのかを丁寧に調査。
実際に自分でも使い、その価値を確かめてから、自分の言葉で熱量を持ってお客様に伝えています。
そして、お客様の反応を作り手に持ち帰るという循環も大切にしているそうです。
また、「農旅(のうたび)」という独自の活動も行っています。
これは作り手の話を聞き、食べ物の背景を感じることで、その土地ならではの暮らしや文化に触れる旅のことです。
旅で学んだ新しい視点は日常に持ち帰り、暮らしに活かすことができます。
この活動の記録は、2025年5月末までcafe micnicさんにて写真展「農旅の記憶」として公開されています。

廃棄されるトウモロコシのひげを漉き込んだ越前和紙のショップカード
「スールラテール」さんの商品は公式サイトの他、福井・滋賀・岐阜などのマルシェでも出会える機会があるそうので、ぜひ公式Instagramの出店情報をチェックしてみてください!
マルシェでは、お話好きの店主が皆様をお待ちしております♪
ショップ情報
店 名:スールラテール
Instagram:こちら
公式サイト:こちら
オンラインショップ:こちら
オンラインストアでの販売の他、福井・滋賀・岐阜などのマルシェに出店することがあります。
詳しくは公式Instagramの投稿をご確認ください。
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