福岡県朝倉市秋月に店を構える「筑前秋月 和紙処」さん。
明治9年の創業以来、140年以上にわたって手漉き和紙の伝統を守り続けている老舗です。
現在は4代目となるご夫婦で経営しており、国産の楮(コウゾ)を使用した高品質な手漉き和紙の製造・販売、体験などをおこなっています。
こだわりの和紙製造と豊富な品揃え
和紙は日本が誇る文化のひとつです。
繊細で美しい質感を持つだけでなく、100年、200年と時を越えて残り続ける耐久性があり、時代を超えて愛されてきました。
「筑前秋月 和紙処」さんでは、国産の楮(こうぞ)を原料として使用し、一枚一枚丁寧に手漉きで和紙を製造しています。
「使ってくれる人をイメージしながら、心を込めて作り上げています」と語る店主。
販売している和紙の種類は100以上にも及び、色合いや素材感、厚みなどを調整できるため、その可能性は無限大なのだとか。
「筑前秋月 和紙処」さんで製造している和紙は、書道用や絵画用をはじめ、ラッピング用や室内装飾用、照明用など多岐に渡ります。
時代のニーズやお客様の要望に応えた、世界にひとつだけのオリジナル和紙の制作も受け付けているそうです。
また、店頭には和紙で作られた小物類も並んでいますよ♪
手のひらサイズのかわいい人形「起き上がり小法師」は招き猫や干支デザインなどがあり、ひとつひとつ手描きで愛着湧く表情を描いています。
さまざまな和紙の作品が置いてあるので、ぜひじっくりチェックしてみてください!
手漉き和紙体験で伝統の技に触れる
「筑前秋月 和紙処」さんでは、手漉き和紙の体験も人気を集めています。
手漉きの和紙は、熟練した高度な技術で作られている日本の伝統工芸です。
実際に職人が使っている本物の道具を使用し、その工程を体験できるため、和紙づくりの奥深さや面白さをダイレクトに感じることができます。
家族連れはもちろん、ヨーロッパから日本文化を体験したいと来たお客様もいらっしゃったそうです。
また、地元の小学校での学習体験の一環として実施することもあるといいます。
手漉き和紙の体験をご希望の方は、お電話にてご予約が必要です。
調整が必要なため、日程に余裕を持ってお早めにご相談ください!
秋月の歴史と伝統を後世に伝えていきたい
元々、「筑前秋月 和紙処」さんのご先祖様は秋月藩のお侍さんだったそうです。
しかし、明治維新によって武士の時代が終わり、新たな職を見つける必要に迫られました。
そこで政府の支援を受け、明治9年以降に手漉き和紙の制作を始めることになったそうです。
現在「筑前秋月 和紙処」さんは、秋月の魅力を伝える御用商人の会「秋月藩黒田三職の会」のメンバーとしても活動しています。
三職とは、川茸(かわたけ:淡水のり)・和紙・葛(くず)のことです。
この3つは秋月藩黒田伝統の職として今も受け継がれており、「筑前秋月和紙処」さんは和紙だけでなく、秋月が育んできた歴史や魅力を発信する活動にも力を注いでいます。
昨年は秋月藩成立400年の年で、協力してワークショップやマルシェなど様々な催しを企画したそうです。
秋月の伝統行事「秋月鎧揃え」を保存する活動にも従事しているとのことですので、秋月の歴史や文化を知りたい方はぜひ「筑前秋月和紙処」さんに尋ねてみてくださいね。
伝統を重んじながらも、時代のニーズに応えてきた「筑前秋月 和紙処」さん。
その姿勢こそが、140年以上の歴史を紡いできた秘訣なのかもしれません。
福岡県朝倉市秋月を訪れた際は、ぜひ「筑前秋月 和紙処」さんに立ち寄り、日本の伝統文化である和紙の魅力に触れてみてはいかがでしょうか?
不定休での営業ですので、お電話でお問い合わせの上でぜひご来店ください!
店舗情報
店 名:筑前秋月 和紙処
住 所:福岡県朝倉市秋月433
電話番号:0946-25-0517
営業時間:11:00〜17:00
定休日 :不定休
Instagram:こちら
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